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【休養学】そもそも疲労とは何か? 回復のために必要な栄養素とは

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【休養学】そもそも疲労とは何か?
回復のために必要な栄養素とは

【休養学】そもそも疲労とは何か? 回復のために必要な栄養素とは

2024/11/21

はじめに

あなたはこんな悩みを抱えていませんか?

 

「いつも体が重い」

「寝ても寝てもだるく、疲れがとれない」

「会社に行くだけでヘトヘトになる」

「休みの日に何をしていいかわからない。結局、一日じゅうゴロゴロしている」

「週末に寝だめをすると、休み明けはかえってぐったりしてしまう」

 

さらに疲れてはいるけど、

 

「毎日、仕事や家事で忙しく、ゆっくり休みたいのに休めない」

「有給休暇はあるけれど、同僚は誰もとらないし、上司がイヤな顔をするので申請しづらい」

「疲れた体を引きずって出勤するものの、生あくびばかり出て仕事に集中できない」

「だから能率が落ちて、ますます帰りが遅くなる……」

 

こんな人は、おそらく日本中に大勢いるのではないでしょうか。

「疲れたら休む」という当たり前のことができないなんて、考えてみればおかしな話です。

 

今回は『休養学: あなたを疲れから救う』(片野秀樹著、東洋経済新報社)を参照に、

・そもそも「疲労」とは何なのか

・疲労を取るために必要な栄養素は?

についてお伝えします。

健康づくりの三大要素

健康づくりの三大要素は「栄養・運動・休養」です。

この3つのうち、栄養と運動に関しては学問的な体系化が進んでおり、子どもに限らず大人も教育を受ける機会があります。

 

運動については小学校から体育の授業がありますし、体育大学もあります。

運動生理学やスポーツ科学など、スポーツに関連する学問もさかんに研究されています。

 

栄養も同じで、小学生のときから家庭科で栄養の基礎について学びます。

栄養学を専門に学べる大学もあります。

 

ところが休養だけが、学問として確立していません。

おそらく「ただじっとしていればいいのだから、休むことは誰にでもできる」

「わざわざ学ぶような話ではない」と思われているからでしょう。

疲労とは警告である

しかし現代人は、今まで人類が経験したことのない種類のストレスや疲労に悩まされています。

 

肉体労働が主流だった昔と比べ、今の労働はパソコンやスマートフォンなどのデジタルデバイスを用いる、神経を使う仕事が主流になっています。そのため昔と同じ休み方をしていたのでは、疲労がうまくとれないおそれがあるのです。

 

疲労とは「痛み」「発熱」と並ぶ、人体の発する警告の1つです。

 

「休まないと危ないよ」と知らせてくれているのです。

しかし人間の脳はこの警告を一時的に無視することができてしまいます。

だから無理がきくのですが、そのままがんばり続けることは決してよい結果をもたらしません。

長時間睡眠は逆効果

また、疲れている人は往々にして「長く眠ること」で疲れをとろうとします。

しかし睡眠時間を長くしたり、ベッドやソファで横になったりしているだけでは、かえって逆効果になることをご存じでしょうか。休養というと、ただボーッとして何もしないことと思われがちですが、これからはそうではなく、もっと主体的な休み方をする必要があります。

 

大谷翔平を想像してください。

一流のアスリートたちは休養の重要性を理解し、しっかり休養をとることで最大のパフォーマンスを発揮しています。同じようにビジネスパーソンもまずはしっかり休む。そして最大の成果を出す。私たちも今後はそんな働き方にスイッチするべきではないでしょうか。

そもそも疲労とは何なのか

そもそも、疲労とは何なのでしょうか?

 

日本疲労学会では、疲労を次のように定義しています。

 

「過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退した状態である」

 

少々難しいですが、よく考えると当たり前のことをいっていると思います。

肉体的、あるいは精神的な活動をすると、それにともない活動能力は低下します。たとえば100mを走った直後、すぐに同じ距離を同じ速さで走ることはできないでしょう。つまり活動することで能力が低下したわけです。

本来の活動能力が下がった状態

疲労は精神的な活動でも起こります。

じっとして動かずにいても、頭をフル回転させれば、体も疲れるのです。

 

クレペリンテストというテストを受けたことがあるでしょうか。

これは単純な一桁の足し算を30分間くらい続けることで、計算能力や集中力、注意力などを試すテストです。企業の人材採用や配属を決めたりするときの参考に使われるものですが、心理学の実験でも精神的な負荷をかけるために使われることがあります。

 

筆記テストを受けるだけですから、肉体的には計算のために鉛筆を動かす程度の軽い活動であるにもかかわらず、終わるとぐったりします。

 

あるいは緊張する面接のあと、「体にずっと力が入っていた」と気づくこともあります。このように、精神的な活動は、肉体的な疲労に結びつくものなのです。

 

まとめると、

体を動かしたり、頭を使ったりすることで、本来の活動能力が下がった状態、これが疲労の正体です。

疲労は病気につながる重要なサイン

では、私たちはなぜ疲れるのでしょうか。

 

私たちは酸素を吸って生きていますが、酸素を吸うことで生じる、よくない副産物もあります。

それが酸素ラジカルという活性酸素です。

 

活性酸素は細胞を傷つけます。

傷ついた細胞を修復するためには修復エネルギーが必要になります。

その修復エネルギーは何かというと、ATP(アデノシン三リン酸)です。これはミトコンドリアでつくられ、われわれの体を動かす原動力となるガソリンのようなもので、ATPが潤沢にあれば、傷ついた細胞をすぐ修復してもとの状態に戻せます。

 

しかし体内のATPを使い切って枯渇してしまうと、修復ができない状態になってしまいます。

そうするとさまざまな悪い影響が体の中に生じてきます。その1つが疲労です。

 

疲労を放っておくと、重大な病気を招く可能性もあります。 

「たかが疲労」ではありません。疲労は病気につながる重要なサインなのです。

 

人間の体には大きく分けて、神経系と内分泌系と免疫系という3つの制御システムがあります。

この3つが互いに連絡をとりあい、ゆらゆらとバランスをとりながら生活しています。

仮に自律神経のバランスを崩しても、ほかの2つがカバーして時間稼ぎをしているあいだにゆっくり休むことができれば、自律神経の乱れも通常どおりに回復します。

 

このようにしていつもの状態を保つはたらきを、「ホメオスタシス(恒常性)」といいます。

ですから疲労の初期段階で休めば、何ら問題ありません。しかし、休まずにいると今度はなかなか回復できなくなります。

疲労の3段階

疲労には、急性疲労、亜急性疲労、慢性疲労の3段階があります。

 

急性疲労は1日〜数日寝れば回復する程度の疲労です。

亜急性疲労は、寝ただけでは回復せず、疲労感が1週間〜数カ月続く状態のことをいい
ます。疲労が半年以上続くと、慢性疲労といわれる状態になります。

そして、慢性疲労の状態から、慢性疲労症候群を発症することもあります。

 

「慢性疲労と慢性疲労症候群は同じでしょう?」という方もいるかもしれませんが、正確には異なります。

慢性疲労は疲労の状態を指す言葉です。なぜ疲労しているか原因がはっきりしています。

「激しい運動をずっと続けたから」「このところずっと仕事が忙しかったから」というように、疲労の原因が明確なときは慢性疲労だといえます。

 

一方で、慢性疲労症候群は立派な病気の一種です。

脳脊髄という中枢系の炎症で、頭痛や発熱があり疲労感が半年以上続きます。

疲労を取るために必要な栄養素は?

慢性疲労症候群だけではありません。

のちほどお話しするように、疲労はこのほかにもさまざまな体の不調をもたらします。

 

 細胞を修復してくれるATPの材料は何でしょうか。正解は食べ物です。

脂質・タンパク質・糖質(炭水化物)という三大栄養素からATPがつくられます。

 

脂質、タンパク質、糖質がTCAサイクル(クエン酸回路)をたどっていき、最後に電子伝達系というところでATPがつくられます。最終的には、脂質もタンパク質も糖質もすべてアセチルCoAというものに変換しなければいけないのですが、それにはおよそ次のようなステップをたどります。

 

・脂質→脂肪酸→アセチルCoA
・タンパク質→アミノ酸→アセチルCoA
・糖質→グルコース→ピルビン酸→アセチルCoA

 

ただしこのステップを踏んでアセチルCoAをつくるまでには、ビタミンB系など複数の栄養素が必要になります。これを「補酵素」といいます。

栄養バランスが大切 

脂質、タンパク質、糖質はATPの原材料ではありますが、それだけでなく、同時にビタミンやミネラルもなければアセチルCoAをつくれません。ですから脂質、タンパク質、糖質にビタミンとミネラルを加えたものを五大栄養素と呼ぶのです。

 

「飽食の時代」といわれて久しい現代では、食事の質はともかく、量は十分足りていることが多いでしょう。タンパク質はやや少ないものの、パンやごはんなど炭水化物の摂取量は十分だといえます。でもビタミンやミネラルは不足しがちではないでしょうか。

 

ちなみに、三大栄養素の中で最も大切なのは、脳内の神経伝達物質の素となるタンパク質です。

神経伝達物質といえばノルアドレナリン、ドーパミンなど興奮系の物質が有名ですね。ほかにも抑制系のGABA、調整系のセロトニンなどがあります。特に休養にはGABAが必要ですし、セロトニンには興奮をうまく調整して、しずめてくれるはたらきがあります。

 

これらの神経伝達物質はタンパク質を材料としてつくられます。

私たちが食事で摂取したタンパク質が体内で変化することによって、GABAやセロトニンなど休養に役立つ神経伝達物質ができます。したがってしっかり疲れをとるには、日頃から肉や魚などタンパク質をしっかりとらなければいけません。

 

ただし、繰り返しになりますが、補酵素がないとアセチルCoAに変換されません。

その先のATPができないと細胞の修復もされず、疲れがとれません。疲れをとるには、タンパク質と一緒にビタミンやミネラルも意識して食べることが必要です。一言でいえば、疲労回復のためには、いわゆる栄養バランスのよい食事をとることが大事なのです。

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